前回の小売系企業に続いて今回は建設・インフラ系企業を纏めていきます。ここ2−3年はタイも公共投資が活発化してきており、高速道路・鉄道等大規模建設が行われている為、今後も注目されるセグメントです。既に株価にはある程度公共投資は織り込まれているものの、東部経済回廊での追加の投資(EEC)も注目を浴びており、今後の安定的な伸びが期待されます。
ITALIAN-THAI DEVELOPMENT PUBLIC COMPANY LIMITED(ITD)
資産の額でいくとイタリアンタイはタイゼネコンの中で第1位の企業です。大規模ビル・施設や高速道路・鉄道・空港・海港の建設で主に利益を上げています。売上に占める公共工事の割合は2017年は71.7%、2016年は53.4%、2015年は53.2%と足元でかなり割合が増えており、公共投資が盛り上がっていることが伺えます。
尚、同社のAnual report内に記載されている公共工事のシェアについての公表値によるとイタリアンタイは公共工事のほぼ3割を担っている企業ということがわかります。
引用:ITALIAN-THAI DEVELOPMENT PUBLIC COMPANY LIMITED Annual report 2017
以下の財務データを見ると15年、16年の赤字から17年に黒字に転換しており、今後の公共投資増の流れに沿って成長することが期待されます。
イタリアンタイHP:http://www.itd.co.th/index.php
CH. KARNCHANG PUBLIC COMPANY LIMITED(CK)
チョーカンチャンはイタリアンタイに次ぐ業界第2位のゼネコンになります。一方で利益額だけ見るとイタリアンタイよりも安定的に純利益を出し続けていることがわかります。但し、2017年に総資産が減っているので、17年は資産売却などの特別利益があったのかもしれません。
チョーカンチャンHP:http://www.ch-karnchang.co.th/
SINO-THAI ENGINEERING AND CONSTRUCTION PUBLIC CO.,LTD.(STEC)
シノタイは上記2社に次ぐ業界第3位のゼネコンになります。16年までは利益が大きかったものの、17年は一旦赤字に転落しています。14年から7%超えのROAで推移してきていたので、この赤字が一時的であれば狙い目かもしれません。
シノタイHP:http://www.stecon.co.th/
THE SIAM CEMENT PUBLIC COMPANY LIMITED(SCC)
サイヤムセメントは通常SCGと略称されることが多いです。(株式投資の際の略号はSCCとややこしいです)。タイセメント生産ではトップの企業で、セメント以外にも化学品・紙製品などを生産するコングロマリット企業です。近年はラオス・マレーシア・ミャンマーなどのアセアン各国にも進出しています。
安定的に高いROAで推移してきているので、安定的な成長が見込める企業だと思います。
SCGのHP:http://www.scg.com/en/01corporate_profile/
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